Tuesday, September 23, 2008

宝くじを当てた人が不幸になりやすい理由

中くらいの「幸運」でないと、普通の人は支えきれないようだ。livedoorニュース経由、新華社通信によると。
46歳のイギリスの男性、マーク・ガーディナーさんは1995年、仕事仲間のポール・マディソンさんと宝くじで2260万ポンド(約44億2000万円)の大当たりを当てた。このうち1100万ポンド(約21億5000万円)を得たマークは億万長者に大変身。しかし、お金持ちになった彼に幸せは訪れなかった。友達が次々と自分から離れていってしまったのだ。

(中略)彼の好意は友との結びつきをより強固なものにするどころか、「借りるだけ借りて貸した金を返してくれない」、「家賃に困っているからと貸した金で外国に豪遊に出かけていた」などの問題が生じ、友情に修復不可能な亀裂が入ることが後を絶たなかったという。(中略)彼はこれまで3回再婚しているが、元妻らに200万ポンド(約3万9000万円)のお金をあげたあと、妻との間にもうけた子供と会うこともできなくなってしまった。

友達や家族が次々と自分から離れていくという悲しみを味わったマークさんだが、しかし、唯一取り戻せた絆がある。それは最初の妻との絆だ。最初の妻・ブリジットさんはマークさんとは幼馴染で、2人は1986年に結婚したという。しかし、当時貧乏だった2人はケンカが絶えず、結婚後1年で離婚した。マークさんは20年間離れて暮らしていた妻と、近く結婚式を挙げることになったという。
絵に描いたような不幸話である。すでに書いたように、たくさんの人に影響を与えるポジションにいない人が大金を手にすると、他人の妬みの対象になってしまい、なかなか幸福につながらない。自分の場合も考え合わせてみると、せいぜい年収の数倍から10倍程度までしか、まともに使い道を考えることはできない。あとは、慈善団体に寄付するか、何かの基金を作るとかくらいか。いや、それだって、うまくいく保障はまったくない。扱い慣れていない金額の大金を目の前にすれば、慈善団体だって戸惑ってしまい、お金の使い方を誤るかもしれない。

ただ、ここで見落としてはならないのは、「制御できないくらい、大きな幸運がかえって不幸をもたらした話を読んで、溜飲を下げている一般庶民」という構図だ。絵に描いたような不幸を味わってしまった人以外に、絵に描いたような幸せを手に入れた人もいるはず。宝くじを買うことは推奨しないが、「だから幸運を追い求めるのは止めておいた方がよい」という意見にもまた、注意すべきかもしれない。

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