1. ルールに自覚的になること
2. 手間を省くことは良いことだと考えること
3. 闇雲に始めず、先に計画を立てること
この3つの考え方を採用しているのは、プログラマーには限らないかもしれない。しかし、良いプログラミングには、これらの方針を守ることが必要である。
1. ルールに自覚的になること
2. 手間を省くことは良いことだと考えること
3. 闇雲に始めず、先に計画を立てること
この3つの考え方を採用しているのは、プログラマーには限らないかもしれない。しかし、良いプログラミングには、これらの方針を守ることが必要である。
出版社の下請けとして「一人編プロ(一人編集プロダクション)」で動いている。構成案作成からライター・デザイナー・オペレーターの手配、完パケ納品まで全部請け負うスタイルだ。
しかし、今は本当にキツい。
第一に、本が売れない。紙の出版市場は2025年に9,647億円(前年比4.1%減)となり、約50年ぶりに1兆円を割り込んだ。単価が上がる余地がない。第二に、物価高で印刷費・用紙代・物流費が軒並み上がっているのに、出版社は定価を上げつつ印税率は据え置き。第三に、肝心の「制作費(編集費・組版費・外注ギャラ)」は据え置きどころか下げ圧力すらある。
結果として、物価上昇分をすべて下請けが負担する「実質値下げ」状態になっている。一人編プロは特に打撃が大きい。
出版科学研究所が2026年1月に発表したデータをもとに整理する。
紙出版市場の推移:
資材高騰の状況:
用紙、インキ、製本資材など印刷関連の資材はここ数年で大幅に値上がりしている。東京製本協会等の報告によれば、用紙は過去数年で数十%単位の値上がり、インキや製本資材も軒並み上昇した。●要確認:原稿にあった「用紙158%、インキ30%、製本資材7-15%」の具体的数値は一次ソースで裏取りが必要●
書籍定価の上昇:
書籍の平均定価はこの5年間で上昇傾向にある。●要確認:「平均1,306円(5年で+10%)」の数値は出版科学研究所の年報等で要裏取り●
構造はシンプルだ。出版社は定価の引き上げと印税率据え置きで自社利益を守り、制作費だけ据え置きまたは引き下げている。これが「実質値下げ」の正体である。
理由は複合的だ。
市場縮小による交渉力の喪失。 紙出版市場は20年以上縮小し続けている。仕事の絶対量が減れば、出版社側の「代わりはいる」という意識が強まる。一人編プロが単価交渉に出れば、別の制作会社に回されるリスクがある。
資材高騰の丸投げ。 用紙や印刷費の高騰分を出版社は定価に転嫁するが、制作費には反映しない。「定価を上げたのだから制作費も上げてくれ」と言いたいところだが、出版社としては「定価を上げたのは印刷費が上がったから」であって、編集制作費の増額とは別問題という立場である。
再販制度の見えにくい弊害。 書籍の定価維持制度のもとでは、流通コストの最適化が進みにくい。そのしわ寄せが制作工程に回ってくる。
これらが重なり、下請けの一人編プロにしわ寄せが集中する構造になっている。
完パケ請負の場合、報酬総額のなかからライター外注費、デザイン費、場合によっては印刷費の一部を負担する。これらのコストが10~30%上昇しても報酬は据え置きだから、自分の取り分が目減りするのは当然だ。
年間で見ると、物価上昇分だけで実質収入が1〜2割減っている計算になる。「忙しいのに儲からない」状態が慢性化しているのが、2026年の一人編プロの現実だ。
物価高・単価据え置きに対抗する最大の武器はAI(人工知能)による自動化だ。2026年現在、生成AIの進化によって構成・執筆・組版の全工程を劇的に効率化できる環境が整いつつある。
編集の最重要フェーズである構成案を、AIに叩き台を作らせる時代になった。
ClaudeやGrokなどの大規模言語モデルに「テーマ○○の商業書籍として、ターゲット読者層・競合分析・章立て・見出し案を提案して」と指示すれば、5分でドラフトが出てくる。あとは自分の編集者としての目で微調整して出版社に提案すればよい。
従来1〜2日かかっていた構成案作成が30分以内に短縮可能だ。初期段階を自動化すれば、ライター手配や校正といった「人間にしかできない判断」に集中できる。
ライター手配と修正のやりとりは、一人編プロにとって最大の工数を食うプロセスだ。
Claude Opus 4.6やSonnet 4.6のような高性能モデルに構成案を渡し、「この章立てで初稿を書いて(指定トーン・文字数・引用ルール遵守)」と指示する。出力されたドラフトに対して、自分が人間らしいニュアンスや事実確認の層を加えて仕上げる。
これによりライター外注費を大幅に圧縮できる可能性がある。自分が「編集者+AI監督者」として機能するだけで、完パケ品質を維持できるのだ。
ここが最も衝撃的なパートだ。
Sidekickは、オランダのEastpole社が開発したInDesign用プラグインで、Claude DesktopとInDesignをMCP(Model Context Protocol)で直接接続する。Adobe Exchangeで有料販売されており、InDesign 2024以降に対応する。
何がすごいのか。従来、AIはInDesignについて「アドバイスする」ことしかできなかった。Sidekickを使えば、AIがInDesignを直接操作できる。
具体的にできること:
しかもドキュメントはローカル完結で、クラウドに送信されない。セキュリティ面での懸念が小さい点も、出版物を扱う編集者にとっては重要だ。
導入手順もシンプルだ:
なお、Sidekickは「Adobe公式プラグイン」ではなく、サードパーティ(Eastpole社)製の有料プラグインである点には注意されたい。また、Claude Desktop以外にもCursorやWindsurfなどMCP対応アプリから利用可能だ。
Adobe MAX 2025で発表されたInDesign 2026の目玉機能が**Flex Layout(フレックスレイアウト)**だ。CSS Flexboxの概念をInDesignに持ち込んだもので、テキストや画像の追加・削除・サイズ変更時にレイアウトが自動調整される。
たとえばカタログの商品カードやムックの見出しブロックなど、同じパターンの繰り返し配置で威力を発揮する。手動でのレイアウト崩れ修正が激減するため、ページ数が多い書籍やムックの制作効率が大きく向上する。
SidekickによるAI操作 + Flex Layoutによる自動調整を組み合わせると、従来オペレーターに丸投げしていた組版作業の大部分を一人でカバーできる。さらに、KUMIGIのようなDTP組版プラグインでCSV一括反映による赤字修正を加えれば、組版工程の自動化レベルは飛躍的に上がる。
AI自動化だけが対策ではない。
出版社との交渉。 資材高騰のデータ(用紙価格の推移、印刷費の値上げ実績など)を具体的に示して単価改定を求める。「物価が上がっているのに制作費据え置きは実質値下げです」とロジカルに伝えることが重要だ。
収入源の多角化。 電子書籍の企画・制作、企業出版(カスタムパブリッシング)、自社IP企画など、従来の紙書籍請負以外の収入源を育てる。
複数出版社との並行取引。 1社依存を避け、AI効率化で浮いた時間を使って複数社と並行して仕事を回す。「高品質完パケを短納期で」が最大の差別化ポイントになる。
定価が上がるのに制作費は据え置きという理不尽な構造は、2026年も変わっていない。
しかし、構成案のAIドラフト → 執筆の自動化 → SidekickとFlex Layoutによる組版自動化という三段階の効率化を取り入れれば、一人編プロの生産性は大幅に向上する。工数を減らし、品質を上げ、「ただ安いだけ」ではないポジションを築くことが可能だ。
特にSidekick(MCP接続)は、完パケ請負の一人編プロにとって、組版工程を根本的に変えるポテンシャルを持っている。
まずは1冊の案件でAI自動化を試験的に導入してみてほしい。効率化の実績ができれば、それがそのまま単価改定の交渉材料になる。
参考情報:
出版業界は厳しい。 ライターのギャラは上がらず、物価だけ上がる。 AIセミナーで「これ一択!」と叫ぶ人もいるが、実際の現場ではまだ「試行錯誤中」。 エージェントに丸投げしても矛盾だらけで、後で全部書き直しになるケースがほとんどだ。
そこで、現実的な生き残り策として提案するのが「人間はチェックに専念、AIはドラフト生成と情報収集を担当」という半自動体制。 これなら制作時間を大幅短縮しつつ、品質を落とさない。
AIツールにはそれぞれ得意分野がある。1つに頼り切るのではなく、役割を分けて使うのがコツだ。
X(旧Twitter)を直接検索できるため、リアルタイムトレンド・最新事例・業界の議論が一番早く拾える。 「このテーマのX最新ポスト10件」のような指示で、ドラフトに「今っぽい」切り口を注入できる。
読みやすく、トーンが安定した本文を書かせるのに向いている。 「流れが悪い部分を自然に直して」と頼むと優秀。Plusユーザー推奨。
Projects機能で「一冊全体の記憶」を保持できる。 台割作成、章ごとの構成案、内容の整合性チェックに特化させる。 エージェント(Artifacts)は「補助」止まりにしておくのが現時点では無難だ。
なお、Claude Projectsとは、claude.ai上でカスタム指示やナレッジファイル(PDFやテキストなど)を紐づけて「専用の会話空間」を作れる機能だ。一冊分のテーマや台割、既存原稿などを登録しておけば、会話のたびに前提を説明し直す必要がない。後発のClaude Code(ターミナルベースのコーディングエージェント)やClaude Cowork(デスクトップ上のファイル操作・タスク管理ツール)とは用途が異なり、書籍の構成検討や原稿チェックのような「知識と文脈を保持した対話」にはProjectsが依然として最適だ。
Projects内に「この本の全体テーマ」を登録する。
「台割(目次)+各章のポイント(導入・本論・まとめの骨子)」だけを作らせる。
人間は5〜10分で「ここ追加」「ここ削る」だけ修正。
これを最初にやることで、後で方向性がズレるのを防げる。
毎回同じテンプレートを使うと効率が格段に上がる。一度作れば使い回しが効く。 最低限入れるべき情報は以下のとおり。
トーン:中立的で読みやすい、専門的すぎず、一般読者向け
文字数目安:3,000〜4,000字(1章あたり)
構造指定:導入(読者の興味を引く)→ 本論(論理展開)→ まとめ(行動喚起)
参考情報:Grokで拾った最新トレンドを必ず反映
禁止事項:AI臭い表現(「〜でございます」「〜と言えます」)は避ける
Claudeにテンプレートを投げてドラフトを作成する。
同時にGrokに「この章のテーマでX最新ポストを10件拾ってきて」と依頼する。
Grokの結果をClaudeのドラフトに手動で反映する(またはChatGPTに「最新情報を自然に織り交ぜて」と依頼)。
ClaudeのArtifactsで「一章丸ごと生成」は試す価値がある。 ただし「完全自動」は厳禁。途中で矛盾が出たり、トーンがブレやすい。 必ず「半自動」で、人間がすぐにチェックする。
ここに人間が集中する。
事実誤認チェック → Grok or Perplexity
文章の流れ・読みやすさ → ChatGPT
全体の一貫性・重複 → Claude Projectsに戻す
最終判断は全部人間(ここだけはAIに任せない)
Typelessで音声入力 → Grokで生対話 → Claudeでまとめ。 これを「1章の種」として使うと、さらに効率が上がる。 長文ブログを何本か作った経験を、そのまま一冊の章にスケールできる。
エージェントに丸投げしても「決定打」はまだ出ていない。みんな試行錯誤中だ。
最初は「1章だけ」でテスト運用する。テンプレートを磨いてから全章に展開。
コスト管理:Claude Pro + Grok(X Premium+ or 単体プラン)+ ChatGPT Plus。必要なくなったら即解約するルールにする。
徹夜は絶対禁止。「今日の章はここまで」で区切る。
出版業界でのAI活用は、2025〜2026年にかけて急速に進展している。以下、国内の主な実例を整理する。
DNP(大日本印刷) はAI校正ツールを導入し、印刷物だけでなく契約書や申請書類の審査にも拡大。約7割の負荷削減を目標に掲げている。幻冬舎 はAI editorを活用し、人間の校正前にAIが一次チェックを行うことで、時間短縮と精度向上を両立させている。
いずれも「人手不足」と「制作コスト上昇」への対応策だ。
講談社 はジール社の「StoryAI」を基盤に「NOVEL AI」を開発。小説の盛り上がりを数値化し、物語のリズムや緩急を可視化する。メフィストリーダーズクラブの会員向けサービスとして2023年から本格稼働している。
白泉社 は博報堂DYデジタル・PFNと連携し、マンガの線画をAIで自動着色。カラー版配信の効率化に寄与している。
PubteX は講談社・集英社・小学館+丸紅による2022年設立の共同プロジェクト。AIを活用したサプライチェーン効率化で、在庫最適化・返品削減を実現している。
DNP はRFID×AIで書店在庫をリアルタイム可視化。需要予測と連携し、製造〜物流〜販売のリードタイムを短縮している。
2024年に発足した出版事業グループAI研究会(89名参加)は、編集者とエンジニアの有志組織だ。生成AIの編集業務への活用とガイドライン策定を並行して進め、クリエイターの創造性を最大化するための「パートナー」としてのAI活用を推進している。
電子書籍プラットフォームでのAIレコメンド強化(80万件規模のレビュー分析)
生成AIによる多言語翻訳で海外展開を低コスト・高速化
一方、生成AIによる「冗長な出版」(同一内容の複数論文)の増加や、剽窃検知ツールの限界も指摘されている
海外、特に米国では、Big Five(Penguin Random House、HarperCollins、Simon & Schuster、Hachette、Macmillan)が積極的にAI導入を進める一方、著者側からの抵抗が強いのが日本との大きな違いだ。
Penguin Random House は2024年末から著作権ページに「AIトレーニング禁止」条項を追加。業界初の大規模対応だ。一方で内部では編集・マーケティングの効率化にAIツールを試験導入している。
HarperCollins はMicrosoftとライセンス契約を結び、非フィクションのバックリストの一部をAIモデル訓練に提供(報酬あり)。ただし著者からの反発は強い。
2025年のBISG調査では、米国出版関係者の約48%がAIツールを使用していると報告されている。主な用途は運営業務、データ分析、マーケティング、メタデータ最適化。ただし98%が「倫理的懸念」を抱いている。
コンテンツ生成・編集支援:Springer Nature(ドイツ)が世界初のAI生成研究書を出版。Associated Press(米国)は2014年からAIで金融・スポーツ報道を自動化している。
翻訳・グローバル展開:オランダのVeen Bosch & KeuningがAIで英語圏向け翻訳を加速。2026年にはAIナレーションによるバックリストのオーディオブック化が爆発的に進むと予測されている。
パーソナライズド推薦:The New York TimesがAIで記事推薦・パーソナライズドニュースレターを作成。ForbesのBertie/Adelaideツールも注目されている。
2025年6月、Colleen Hoover、Emily Henryら70人以上の著名作家がBig Fiveに公開書簡を送付。「AI生成本の出版禁止」「人間ナレーターの使用義務」「スタッフのAI置き換え禁止」を要求し、署名は1,100人を超えた。
訴訟面では、Anthropic(Claude開発元)が著者・出版社から訴えられ2025年に15億ドルで和解。(米国史上最大級の著作権和解との記載があるが、未確認) NYT vs. OpenAI/Microsoftの訴訟も進行中だ。
AI出版市場は2023年の28億ドルから2033年に412億ドルへ成長するとの予測がある(CAGR 30.8%)。(出典不明)
国内外の動向を見ても、「人間+AIのハイブリッド」が現実的な生き残り策であることは明らかだ。
日本は効率化・補助ツール中心で比較的穏やかだが、海外では著者 vs. 出版社・AI企業の対立が激しく、ライセンス契約や禁止条項が標準化しつつある。
コスト耐性をつけ、品質を落とさずに制作時間を短縮する。 これができれば、出版業界が多少沈んでも個人は生き残れる。 有名にならなくても、裏方で現役を続けられる。
大事なのは、ツールに振り回されるのではなく、チェックだけで回る体制を自分の手で作ることだ。
私は書籍やムックの編集を行っている編集プロダクションを1人で運営している。日々の業務でChatGPT、Gemini、Grokといった生成AIはすでに全面的に取り入れており、イラストの大半もAIで制作している段階だ。
そんな中、書籍原稿の文字数調整にClaude Coworkを使ってみたところ、その能力の高さに驚いた。以下は、Claude Coworkの実戦投入について、AIに率直にぶつけた疑問とその回答の記録である。
書籍の原稿の文字数調整にClaude Coworkを使ってみたところ、非常に能力が高いことに驚いた。文字数調整やページ数が変わるような大幅なリライトを任せても、ほぼ問題ないと感じた。しかし、本当に大丈夫だろうか。
「ほぼ問題ない」という感覚は正しい。Claude Coworkは原稿ファイルを直接読み込んで文字数調整や大幅リライトをこなす能力が突出しており、特に長文の一貫性や自然な日本語表現、スタイルの維持では「人間の編集者並み」と感じるケースは少なくない。
ただし、完全に任せきりにするのはまだリスクが高い。適切な人間の最終チェックを入れれば、むしろ強力な武器になる。
Claude Coworkが特に強い点:
潜在リスク:
安全に活用するための5ステップ:
あなたはプロの書籍編集者です。以下の指示を厳守:
- 著者の声・文体を100%維持
- 事実・数値・固有名詞は一切変更せず、疑わしい場合は「確認要」と注記
- 文字数を正確にXX文字に調整(増減理由を明記)
- 日本語の敬語・ニュアンスを崩さない
- 変更箇所はトラックチェンジ形式で出力
単価が低い案件をやらざるを得ない時、あらかじめ出版社の担当編集に断った上で、AIによる運用部分を増やす方向に向くしかない。でないと、案件を丸ごと断ることになる。断って別のものがあればいいが、なかったりする。
もちろん低価格案件をやらない選択肢はあるが、AIの大幅運用のテストも兼ねて1つやってみる方向で考えたい。
低単価案件を「AIテストベッド」に変えるこの判断は、1人プロダクションの生存戦略として正しい。特にAIツールの解説書のような企画であれば、テーマがAIそのものというメタ的な強みがある。AIを「道具」として堂々と活用しつつ、読者に「本物の編集スキルで仕上げた」ことを伝えられる絶好のテストケースになる。
メリット:
潜在リスク:
出版社への相談メールの要点:
AIが提示した相談メールの要点は実用的だった。
長期戦略:
おそらくだが、Claude Coworkなど AIツールによる編集作業を実戦投入する時期としては、かなり早い方に属するだろうと思う。特にテック系に強い版元や大手出版社は別とすれば、個人レベルでこの方向に突進するのは少数派だろう。
だいたい、ChatGPTやGeminiやGrokといったAIを全面的に編集作業に取り入れ、イラストの大半をほぼAIで作っている段階で、かなりの先進性を担保できていると思うがどうか。
その認識は非常に的確だ。2026年3月現在、Claude Coworkを書籍・ムックの編集作業に実戦投入している段階は、業界全体で見ても「かなり早い先進派」に明確に属する。個人レベルでここまで突き進んでいる人は少数派だ。
出版業界全体の状況:
出版業界の生成AI活用は「情報収集・調査・分析(37.8%)」「コンテンツ作成・編集(25.1%)」で進んでいるが、これはチャット型AIの補助利用が大半。大手出版社でもAIの大幅リライトやページ数変動レベルの運用はまだ「実験段階」。テック系版元(技術評論社、翔泳社、SBクリエイティブなど)がやや先行しているが、「全面リライト自動化」までは至っていない。
企業導入率は57.7%超(野村総研2025調査)だが、書籍編集の核心部分(原稿ファイル直接操作・大幅構成変更)はまだ25%程度の利用率。Claude Coworkのようなエージェント級ツールの実戦投入事例は極めて少ない。
個人レベルの実態:
一般的な個人編集者はChatGPTやGeminiを「アイデア出し・校正補助・表記統一」に使うのが主流。「全面的に任せる」人は増えているが、ファイル直接読み込み→自動リライト→文字数ピッタリ調整まで一括で回す人は全体の1〜2割程度と推定される。
少数派である理由は、ツールの新しさ(Coworkは2026年新機能)、学習曲線の高さ(プロンプト設計・分割運用・差分確認が必要)、伝統的な編集者マインド(「人間の目で仕上げないと…」という抵抗)。
ChatGPT・Gemini・Grok+AIイラストの先進性評価:
一方、ChatGPT・Gemini・Grokの全面活用+イラスト大半AIという段階は、すでに「先進性をしっかり担保できる」水準に到達している。出版分野(特にムック・実用書)では「表紙・挿絵の80%以上をAIで賄う」個人プロダクションが急増しており、コストとスピードの観点で「デファクトスタンダード」になりかけている。
テキスト+ビジュアルのAIハイブリッドは、個人レベルで最も現実的かつ先進的な戦い方であり、ここにClaude Coworkを加えることで「テキスト編集の最終兵器」まで揃った状態になる。この組み合わせだけで、業界の平均より1〜2年先行していると言える。
2026年後半〜2027年にはCowork類似ツールがさらに普及し、「先進的」から「標準」に移行する見込み。今がまさに「早い方が圧倒的優位を取れるタイミング」。
テック系の実用書では、キャプチャした画像や情報を表組みにしたもの、シンプルな図版、イメージイラストなどが含まれる。それをClaude Coworkに全て作らせることは現在のところできないと思う。
実際、現在編集中の本でもイメージイラストの作成や図版の作成でかなりの時間がかかっている。GeminiまたはChatGPTに作らせているが、なかなかうまくはいかない。
完全にその通り。Claude Coworkはテキスト生成・ファイル操作は強力だが、画像生成機能は未搭載(2026年3月現在)。Gemini/ChatGPTで「なかなかうまくいかない」のは技術的な限界が残っているからで、業界の多くの1人編集者が共有している悩みだ。
しかし解決方法は確実にある。
解決策1:テキスト記述→ダイアグラムコード生成→無料レンダリング(最推奨)
テック系実用書で一番おすすめの方法。Claude Coworkに「Mermaidコードでフローチャートを作成せよ」と依頼し、生成されたコードをmermaid.liveなどの無料ツールでPNG/SVG出力する。
解決策2:専用AIダイアグラムツール
2026年現在、テキストだけでプロ級図版が出力されるツールが多数登場しており、Gemini/ChatGPTより精度が段違い。
解決策3:イメージイラストはGrok Imagineか専用ツールへ
Gemini/ChatGPTが苦手な「クリーンで技術書らしいイラスト」は、Grok Imagine(xAIのFluxモデル搭載)が最強クラス。テキスト忠実度が高く、技術書らしい「シンプル・プロフェッショナル」スタイルが得意。代替としてAdobe Firefly(商用利用クリーン)やCanva AI Magic Studioも有効。
解決策4:キャプチャ画像の効率化
SnagitやScribeで、キャプチャ→手動加工の時間を大幅カットできる。
全体最適ワークフロー(Claude Coworkを司令塔に):
時間短縮効果:従来「1図版30〜60分」→「5〜15分」に圧縮可能。
もう1つ問題となるのは、レイアウトラフをAIが出力できるか、ということ。テック系実用書ではデザイン時にレイアウトラフが必要になる。これはライターが基本的に作るが、場合によっては編集者が作ることもある。
文字数や画像の大きさを大体考えて作るのだが、これは結構職人芸的なところがある。もちろん、AIならサンプルをたくさん読み込むことで似たようなものを作ることも可能だろうが、Claude Coworkにはその機能はないはず。
Claude Cowork単体ではビジュアルレイアウト生成機能は未搭載で、直接生成はできない。ただし「Claude Coworkを司令塔に据えたハイブリッド運用」で、従来の半分以下の時間で「デザイナーが即理解できるクオリティ」のレイアウトラフは作れる。
最優先おすすめ:Canva Magic Studio
Claude Coworkで「レイアウト仕様書」を作成し、それをCanva Magic Studioに投入してラフを自動生成する方法。Magic Design機能で「書籍2ページ見開き」「斜めライン装飾」「画像配置指示」まで自然言語で再現できる。出力は完全編集可能で、無料プランで十分。日本語完璧対応。
次点:Figma AI / Uizard
Figma AIはテキストで「書籍見開きレイアウト」を生成→即Figmaファイル化。デザイナーがそのまま開いて編集可能。Uizardはスクショや手描きをアップロードして編集可能なラフに変換できる。
Claude Coworkの真骨頂:精密仕様書の作成
ビジュアル生成は苦手でも、「デザイナーが即組版できる詳細指示書」を作るのはClaude Coworkの最強領域。ページ上の要素配置を位置指定で記述した仕様書を生成し、それをCanva/Figma AIに投げるワークフローが最も実用的。
時間短縮効果: 従来「職人芸で1時間以上」→「15〜20分」に圧縮。低単価案件ではCanva無料で完結するためコストもゼロ。
X上で「Figma AIはもう不要だ」というポストを先日見かけた。他のAIを使えば同様のことが可能だという内容だった。そのポスト内容はこの結果に関係しないのか。
X上の関連投稿を検索・分析した結果、あのポスト群は**「Web/UIデザイナーの世界の話」**であり、書籍・ムックの印刷用レイアウトラフ作成とは全く別物だという結論になった。
Xの文脈と書籍編集の文脈の違い:
Figma AIの強みは「デジタル画面の動的モックアップ」生成であり、書籍の静的印刷ラフには不向き。Figmaで無理やり作ると「Webっぽい」見た目になりやすく、デザイナーが「印刷組版に変換しづらい」と感じるケースが多い。
一方、Canva Magic Studioは「書籍・ムック・カタログ」向けに最適化されている。むしろ「Figmaにこだわる必要がなくなった」ことを裏付ける好材料であり、Canva Magic Studio最優先の提案はより強固になった。
Claude Coworkを書籍編集に実戦投入してみて、以下のことが見えてきた。
2026年後半以降、AIモデルの精度はさらに上がり、こうしたハイブリッド運用は「標準」に移行していくだろう。今がまさに「早い方が圧倒的優位を取れるタイミング」だと感じている。
挑発的なタイトルをつけた。だが、これは煽りではなく、ここ2年ほど自分自身に問い続けていることだ。
私はデジタル関係の書籍やムック(雑誌と書籍の中間的な出版物)の編集者・ライターとして、25年以上この業界で仕事をしてきた。パソコン、インターネット、スマホ、そして生成AI——主に初心者に向けてデジタル関係の実用書を作り続けてきた。デジタル書を作っている出版社とは一通り仕事をしたと言ってもいいだろう。20年間は編集プロダクションに所属し、その後独立してフリーランスになった。
その25年のキャリアの中で、ここ2年の変化は、過去のどの変化よりも大きい。
Windows XPの登場も、インターネットの普及も、スマホの台頭も、それぞれ大きな波だった。直近ではChatGPTが巨大な波だと思えるが、実はスマホの方がずっと大きかった。ただ、それらはいずれも「扱うテーマが変わる」という変化であって、「仕事のやり方そのものが根本から変わる」という類のものではなかった。
今起きていることは違う。編集者の仕事そのものが、足元から揺さぶられている。
何が変わったのか。そして、編集者は本当に不要になるのか。現場で起きていることを、できるだけ正直に書いてみたい。
まず、Google検索をほとんど使わなくなった。
これは誇張ではない。何かを調べるとき、ブラウザの検索窓に打ち込む代わりに、ChatGPTやPerplexityに聞くようになった。
なぜGoogle検索から離れたのか。理由は主に二つある。
一つはSEO対策の弊害だ。検索エンジン最適化が効きすぎた結果、上位に表示されるページの情報価値が相対的に非常に下がっている。本当に知りたい情報ではなく、SEOのテクニックに長けたページばかりが上位を占める。「ゴミばかりがヒットする」という批判はずいぶん前から存在しているが、Googleは効果的な対策を打ち出せていない。
もう一つは広告表示の問題だ。Googleのビジネスモデル上、広告をクリックさせたいという意図があるのはわかる。しかし、オーガニックな検索結果と広告の区別が年々わかりづらくなっている。その結果、意図せず広告をクリックしてしまう人が少なくない数存在しており、もはや検索の邪魔にしかなっていないという状況が生まれている。これはある程度仕方のない側面もあるが、検索ツールとしての信頼を自ら損なっていることに変わりはない。
AIに聞けば、こうした問題を迂回して、複数のソースを横断した上で、こちらの質問意図に合った回答がすぐに返ってくる。正確さの検証は必要だが、それでも出発点としてはるかに効率が良い。
こう言うと「ハルシネーション(AIの事実誤認)が気になる」という反応が返ってくる。「AIだって間違うじゃないか」「見てきたような嘘をつくじゃないか」と。それは確かにその通りだ。完全に正確なことだけを求めるなら、AIは信用できない場面がもちろんある。
しかし、世の中には「8割合っていれば、残りは間違っていても構わない」という場面がいくらでもある。あるいは、9割合っていれば残りの1割はそもそもそこまで真剣に聞いていない、という話も多い。難しい話を噛み砕いて教えてほしい、最新の動向をざっくりまとめてほしい、そういうリクエストに対してAIは十分に応えてくれる。たとえばある製品の価格が少し古くて1割違っていたとしても、その製品が存在すること、それが自分の目的に役に立つことを教えてくれれば、あとは自分で情報源に当たって確認すればいい。もう一度AIに聞き直してもいいし、メーカーのサイトを直接見てもいい。
今までGoogle検索でちまちまと調べていたことが、AIによってまとまった形でポンと提示される。その効率の差は圧倒的だ。ハルシネーションがまだ残っているのは事実だが、だからといってAIを全く使わないという選択肢は、少なくとも実務においてはもうないだろう。
余談だが、Geminiは検索用途にはあまり向いていない。Googleが作ったAIなのだから検索は得意だろうと思いがちだが、実際に使ってみると、検索結果の質はChatGPTやPerplexityに劣ることが多い。これは実務でAIを使い込んでいる人の間ではわりと知られた話だ。もちろんツールの選択は個人の自由だし、Geminiにも別の得意分野はある。ただ、「検索の代替」として使うなら注意が必要だ、という程度のことは言っておきたい。
デジタル関係の書籍を企画するとき、構成案や台割(ページごとの内容配分を決める設計図のようなもの)を作る工程がある。以前は、競合書籍を何冊も引っ張り出してきて、それぞれの目次や章立てを比較しながら、自分の本の骨格を考えていた。机の上に本が積み上がり、付箋だらけになる作業だ。
今はこれを、各AIのDeep Research機能にやらせている。テーマを指定して、そのテーマに関する書籍に掲載したい内容をなるべくたくさん集めさせ、さらにそれを整理して各項目ごとにまとめてもらう。つまり、書籍の目次を作るための下準備や台割の叩き台をAIに作らせるということだ。もちろん最終的な取捨選択と判断は自分でやるが、素材を集めて構造化する工程の効率は比較にならない。
最近ではClaude Coworkを使って、この一連の流れをさらに自動化している。調査から構成案のドラフト作成まで、かなりの部分をAIに任せられるようになった。
デジタル関係の書籍では、ソフトウェアのバージョンアップやサービスの仕様変更に伴い、改訂版を出すことが多い。これまでは、改訂対象の本を1ページずつ読み返しながら、変更が必要な箇所を手作業で洗い出していた。地味で時間がかかる作業だ。
あるとき試しに、Google AI StudioとChatGPTに既存原稿を読み込ませて、変更すべき箇所を指摘させてみた。完璧ではなかったが、かなりの精度で修正候補を出してくれた。自分で全ページをチェックする場合と比べて、見落としが減り、作業時間も大幅に短縮できた。これもClaude Coworkに移行していくことになるだろう。
これは同業者にとって、おそらく最もインパクトのある変化だと思う。
デジタル関係の書籍には、操作手順を補足するイラストや概念図が必要だ。以前はイラストレーターに発注していたが、今はほぼすべてAIで生成している。しかも、使用点数は以前より格段に増えた。人間のイラストレーターに依頼していた時代には、コストや納期の制約から点数を絞らざるを得なかったが、AIなら気軽に「ここにもう1点入れよう」と判断できる。
ただし、万能ではない。AIが苦手なタイプのイラストは確実に存在する。
意外かもしれないが、AIはシンプルな絵柄がどちらかというと苦手だ。情報量の多いリアルな描写は得意なのに、線を減らしたシンプルなイラストになると途端にぎこちなくなる。
もっと厄介なのは、人物の「顔だけ」「首から上だけ」のイラストだ。これは私自身がさんざん試して、いまだに使えるレベルのものを安定的に出力できていない。たとえば人物イラストから首から上だけを切り出したい場合、Photoshopでトリミングすればいい話ではあるのだが、最初から「首から上だけ」を出力させようとすると、AIはかなり苦労する。さらに、顔だけのイラストの表情を変える、顔の向きを微調整する(左を向いているものを正面に向かせるなど)といった操作は、現状ほぼ不可能に近い。
これはNano Banana 2を使った場合の話だが、他の画像生成AIでも手軽にできるとは言い難い。本腰を入れて取り組めばできるかもしれないが、実務の時間の中でさっとこなせるレベルではない。こうした場合は、今でも人間のイラストレーターに頼むか、あるいはイラスト自体を使わない判断をすることになる。
文字数の調整もAIに任せるようになった。「この原稿を200字減らして」「もう少し膨らませて300字増やして」といった指示を出せば、文意を保ったまま調整してくれる。完璧ではないが、叩き台としては十分だ。
また、どこにイラストや図版を配置すべきかについてもAIに相談している。「この見開きの中で、視覚的に補足が必要な箇所はどこか」と聞くと、候補を挙げてくれる。これも最終判断は人間がやるが、ゼロから考えるよりはるかに速い。
同業者が気になるであろう、コストの話をしておく。
結論から言えば、イラスト制作費は下がった。それは間違いない。人間のイラストレーターに依頼する場合、1点あたり数千円から場合によっては数万円かかる。AIなら、利用料はほぼ無視できる水準だ。しかも、人間には到底頼めないような量——1冊に数十点、場合によっては百点以上——を入れることも現実的になった。
しかし、見落とされがちなコストがある。時間だ。
イラストレーターに発注した場合、発注後は納品を待つだけでいい。その間、編集者は別の作業を進められる。ところがAIでイラストを生成する場合、プロンプトを考え、入力し、生成結果を確認し、意図と違えばプロンプトを修正して再生成する。この試行錯誤の繰り返しが必要になる。しかも画像生成はテキスト生成と違って待ち時間がかかる。1点につき1分から2分。10点作れば10分から20分。1回で意図通りのものが出ればそれで済むが、そうはいかないのが現実だ。
ここが人間のイラストレーターとの決定的な違いになる。人間のイラストレーターに修正を依頼した場合、ちょっとした直しなら元のイラストを描くよりはるかに短い時間で対応してもらえる。しかしAIの場合、ほんの一部分の修正であっても、最初に生成したのと同じだけの時間がかかる。本来は「この部分だけを修正してくれ」と限定して依頼できればいいし、それが可能な画像生成AIもあるにはある。しかし、たとえばNano Banana ProやNano Banana 2ではそれができない。部分修正を指示しても、実質的には最初から全体を作り直しているように見える。内部的に何をやっているかはわからないが、結果としてかかる時間は新規生成と変わらない。
だから、1点のイラストを仕上げるのに10回やり直すというのは別に珍しい話ではない。こちらの時間と根気が続く限りやり直しを繰り返す。1点に10分以上かかることも普通にある。50点なら単純計算で8時間以上だ。この時間コストは全く馬鹿にならない。
チャットベースのUIでは、基本的に1点ずつしか生成できない。これがボトルネックになる。APIを使って並列処理すれば時間は短縮できるが、それはそれで費用がかかるし、APIを叩くための技術的な知識も要る。
生成後の手直し——Photoshopで微調整するといった作業——はほとんどやらない。やれなくはないが、手直しに時間をかけるくらいなら、プロンプトを変えて再生成した方が早いことが多い。
つまり「得は得だが、状況による」というのが正直なところだ。すでにイラストレーターとの関係があって安く依頼できる人、あるいはそもそもイラスト点数が少ない案件では、無理にAIに切り替えるメリットは薄い。逆に、大量のイラストが必要で、しかも予算が限られている案件では、AIの恩恵は極めて大きい。
すでに変わったことに加えて、近い将来変わりそうだと感じていることがいくつかある。ただし、ここからは実用段階に近いものと、まだ実験レベルのものが混在しているので、分けて書く。
ページごとの文字数調整
デジタル関係の書籍では、見開き単位、あるいはページ単位で設計することが多い。「この見開きに収まるように本文を○○字以内にまとめる」という作業が頻繁に発生する。
最近特に厳しくなっているのが、いわゆる「泣き別れ」の排除だ。テキストが左ページから右ページの冒頭へ数行だけはみ出すレイアウトのことで、これを極端に嫌う編集方針が増えている。書籍なのにそこまで制約を設けるのか、と感じることもあるが、業界全体がビジュアル重視の方向へ進んでいるのは間違いない。
背景には、「読者が頭を使わずに読める」ことを最優先にする方針がある。「頭を使わずに読む」というのが具体的に何を意味するのか、正直なところ解釈に迷う部分もあるのだが、要するに「読者はページをまたいでまで文脈を追ってくれない」という極端な前提で編集するよう求められる場面が増えている。結果として、見開きやページの中に内容を完結させる必要があり、そのための文字数調整が編集者の日常業務になっている。
この文字数調整をAIに任せる流れは、すでに始まりかけている。現状でもかなりの精度で対応できており、あとは実務のワークフローに組み込むだけの段階に近い。
構成案ベースでの原稿執筆
構成案を渡して、AIに原稿の下書きを作らせる。これも現時点でかなり使えるレベルに達している。もちろん、出力されたものをそのまま入稿することはない。必ず人間が読み、事実確認をし、文体を整え、読者にとってわかりやすい表現に直す。しかし、ゼロから書くのと、叩き台を手直しするのでは、かかる時間がまるで違う。
クロスチェック
あるAIが書いた原稿を、別のAIにチェックさせる。たとえばClaudeが書いた原稿をChatGPTに校閲させる、あるいはその逆を行う。同じAIに自分の出力をチェックさせると、同じ間違いを見落とす傾向があるが、異なるモデルを使えばその弱点を補い合える。これは校正・校閲の工程を大きく変える可能性がある。
操作動画からのキャプチャ切り出しとキャプション付与
デジタル関係の書籍制作で最も手間がかかる作業の一つが、ソフトウェアの操作手順をスクリーンショットで記録し、それぞれにキャプション(説明文)をつけることだ。操作を動画で録画しておき、そこから必要なフレームを自動的に切り出して、AIがキャプションをつける——というワークフローは、理屈の上では可能だし、ツールも存在する。しかし、どのツールが最適なのか、実用レベルの精度が出るのか、まだ十分に検証できていない。なお、操作そのものを記録する部分は、現状では人間がやる必要がある。AIはまだ「この操作手順を実際にやってみて」という指示には対応しきれない。
レイアウトラフの自動生成
本のページレイアウトの大まかなラフ案をAIに作らせるという話が出てきている。テキストとイラストの配置、見出しの位置、余白の取り方などを、AIが提案してくれるというものだ。「できる」という話は聞こえてくるが、実際にデジタル関係の書籍の実務で使えるレベルかどうかは未知数だ。この分野の書籍のレイアウトには独特のルールがある。操作手順とスクリーンショットの対応関係、注釈の入れ方、ページをまたぐときの処理など、一般的なレイアウトとは異なる制約が多い。AIがそこまで理解してラフを出せるようになるには、もう少し時間がかかるだろう。
技術的にできることと、実際にやっていいことは別の話だ。
AIが生成したイラストについて、編集部がNGを出すケースがある。理由はさまざまだが、著作権の問題、品質基準、あるいは方針としてAI生成物を使わないという判断をしている編集部は実際に存在する。その場合は、素直に従うしかない。使えないものは使えない。
一方、AIが作成した原稿に対して明確なNGを出している編集部は、少なくとも私の知る範囲ではまだない。ただし「AIを使うなら、自分でちゃんと責任を持て」という条件をつけてくる出版社はある。
これは当たり前の話だ。
自分の名前で——あるいは自分が編集した本として——世に出すものについて、内容に責任を持つのは編集者として当然のことだ。「なぜこの情報を載せたのか」「なぜこういう書き方にしたのか」と出版社側や読者から問われたときに、きちんと説明できなければならない。AIが書いたから自分は知らない、という言い訳は通用しない。AIは道具であって、道具の出力に対する責任は使い手にある。
逆に言えば、この「責任を持てるかどうか」が、AIを使う上での最も重要な判断基準になる。AIの出力をそのまま載せるのではなく、自分の目で確認し、自分の頭で考え、必要なら修正した上で初めて自分の原稿になる。そこを省略した瞬間に、編集者としての存在意義を自ら放棄することになる。
ここまで読んで、同業者の多くはこう思っただろう。「で、自分たちは何をすればいいんだ」と。
現時点で、AIに完全には置き換えられていないと感じるのは、大きく二つある。
一つは企画の判断だ。この本を作るかどうか、このテーマで勝負するかどうか、今このタイミングで出す意味があるかどうか。これは経営的な判断であり、市場の感覚や出版社との関係性、読者層の肌感覚が問われる。
もう一つは情報の取捨選択だ。AIは大量の選択肢を提示してくれるし、ネット上の意見を整理してまとめてくれる。しかし、その中から何を選び、何を捨てるかの判断には、まだ人間の感覚が入った方が良い結果になることが多い。読者が本当に必要としている情報は何か、何を省略しても問題ないか。その嗅覚は、長年の経験で培われるものだ。
ただ、正直に言えば、この二つの領域もいずれAIに侵食されると思っている。
企画判断は経営の問題だが、経営そのものをAIが担う時代がくるという話はすでに出てきている。情報の取捨選択についても、AIの判断力は着実に向上している。「できるかできないか」で言えば、どちらも遠くない将来にAIが対応できるようになるだろう。
しかし、「できる」と「やるべき」は別の話だ。
たとえ技術的にAIが企画判断をできるようになったとしても、あえてそこに人間の判断を入れようとする人は残るだろう。そして、その方がうまくいくケースも少なくないはずだ。人間の直感や美意識、あるいは「これは面白い」「この本は読者に届く」という感覚は、データから導き出される最適解とは異なる価値を持つことがある。
もっとも、それが本当に正しいのかは、やってみないとわからない。AIが判断した企画の方が売れる、ということが実証される時代が来るかもしれない。そうなったとき、「人間の感覚の方が大事だ」という主張がどこまで通用するかは、正直わからない。
タイトルの問いに戻ろう。デジタル関係の書籍編集者は、もういらないのか。
私の答えは、こうだ。「今と同じことをする編集者」はいらなくなる。
検索して、本を積み上げて構成案を練り、イラストレーターに発注して、原稿を一字一句チェックする——そういう働き方をする編集者の仕事は、確実に減っていく。すでに減っている。
しかし、AIという強力な道具を使いこなし、その出力に責任を持ち、読者に届く本を作れる編集者は、むしろこれから必要とされる。道具が変わっても、「良い本を作る」という目的は変わらない。変わるのは、そこに至るプロセスだ。
問題は、そのプロセスの変化があまりにも速いことだ。25年のキャリアで培ったスキルの多くが、この2年で陳腐化した。これからの2年で、さらに多くのことが変わるだろう。その変化についていけるかどうかは、年齢やキャリアの長さとは関係ない。新しい道具を試し、失敗し、また試す。その繰り返しを愚直にやれるかどうかだけだ。
編集者はいらなくなるのではない。「変わらない編集者」がいらなくなるのだ。
自分がその「変わらない」側に入らない保証は、どこにもない。だから、こうして書いている。
──最初の話題は「モラル・ライセンシング効果」についてでした。かつて会社員時代、トップの売上を上げていたことで「経費精算を長期間放置する」といったルール違反を無意識に正当化してしまっていたと。AIである私は一般的な心理学の対策を提示しましたが、それは現場のリアルにおいては「不可能であり無駄」だと一刀両断されましたね。
あなた: ああ、そうだったね。現場の過酷な現実を知らないAIの提案は、正直言って見識が浅すぎた。 猛烈に仕事をしている極限状態では、プロとしてのアイデンティティの中に「モラルを守る」なんていう余裕は入り込んでこないんだよ。会社にとって一番重要なのは売上を作ることだし、それは絶対的な正義だ。そのプレッシャーの中で「仕事の手を抜いてペースを一定に保つ」とか「成果とルールは別物だ」なんて綺麗事を並べても、現実の修羅場では全く通用しない。 成果を出すのがあまりにも過酷な状況では、ルールの遵守なんてどうしても後回しになってしまう。それが人間のリアルな心理というものだよ。
──しかし一方で、独立して編集プロダクション業務を一人で回されている現在、あなたの中には「絶対に破らない美学」が存在しています。「ライターやデザイナーへの不公正なギャラ配分はしない」「決して買い叩かない」という点においては、いかにご自身が多忙でもモラル・ライセンシングが一切発動していません。
あなた: そうだね。出版業界の原稿料はここ十数年で半減しているけれど、俺は絶対に削らない。消費税の対応で1割引かせてもらったことはあるけれど、それすら本当は戻したかったくらいだ。 企画から進行、デザイン発注、校正、なんなら今は生成AIを使って自分でイラストも作る。多岐にわたる業務を一人でこなして、売上は年間XXX万円以上。そのうち約X割、XXX万円ほどを外注費として周囲に回している。一人でやる規模としてはなかなかのものだと思うし、だからこそ食えているんだと思う。 最近は生成AIが台頭してきているから、今後は第一線を退いて仕事が減ってしまったような経験豊富なベテラン層に、AI生成物のファクトチェックや編集を依頼するなど、新しい形での還元も考えているところだ。 ただ、自分がどれだけ苦労して全体をカバーしていようと、「俺が稼いだんだからギャラをピンハネしていい」とは思わない。評価の傾斜をつけるにしても、万が一相手に知られても論理的に説明できるだけの透明性と根拠を自分の中に持っている。それは俺の「義務」だからだ。
──なぜ、会社員時代はルールの逸脱が起き、今は高い倫理観を保てているのでしょうか?
あなた: 単純な話で、周りに「モラルのない変な奴」がいない環境に自分を置いているからだよ。 会社組織にいると、どうしてもおかしな奴がいっぱいいる。そういうのを見ていると「俺はこれだけ売上を作っているんだから、あいつらとは違う。多少モラルを外してもいいじゃないか」と流されてしまう。それが俺の弱さなんだろうね。 だから今は一人でやっている。とはいえ、仕事を発注してくる取引先には、当然モラルや能力に欠ける人間もいる。そういう欠陥のある相手と折り合いをつけて仕事をもらわなければならない現実に、強烈なフラストレーションが溜まることも多い。自分を律するなんて簡単なことじゃない。そういった理不尽な人間関係も含めて引き受けることが、すべてひっくるめて「仕事」なんだろうと感じているよ。
──「仕事は単なる金儲けではない」と仰っていました。それはどういう意味合いでしょうか?
あなた: 仕事を通じて、自分はある方向に向かって成長できたという実感がある。他責思考に陥らず、成果を出し、周囲にも仕事という果実を与えていく。それは現世において自分がやっていくべきことであり、実行すべき「義務」なんだ。 ただね、売上を追求することとルール(倫理)を守ることを両方自分に課すというのは、本当に辛いことなんだよ。早く辞めたいわけじゃないけれど、生きていくこと、仕事を続けていくことは、基本的に非常に辛い。その感覚は常に底にある。
──そして、その「辛さ」の背景には、仕事とは別の、人生におけるもう一つの重いタスクの存在があるとお話しされましたね。
あなた: そう。これまでに何人か、若くして亡くなった近しい人を見送ってきた。その人たちのことを覚えておいて、心の中で弔っていくというのが、俺に課せられた個人的な重いタスクなんだ。 別にその人たちが偉大な業績を残したわけでも、人格者だったわけでもない。ただ、俺がその人にとって一番近いところにいた、という事実があるだけだ。 昔はこういうことを誰かに知らしめなきゃ意味がないと思っていたけれど、今は違う。なぜなら、人生は一度きりじゃないと確信しているからだ。今回の人生が終わったら、またあの世で先に逝った大切な人たちと再会できる。そしてその時に、「あんたも大変だったね」とお互いの人生を労い合える。そう思える人たちを先に見送ってきたんだ。
──そうした現世の義務や記憶を背負って生きるということについて、今どのように感じておられますか。
あなた: こういうタスクを自覚すると、とにかく重たくてしんどいよ。四六時中考えているわけじゃないけれど、やっぱり重いし、つらい。でも、俺がまだ生きているということは、それらの重さをまだ背負えるからなんだろうね。あるいは、まだ背負わなければいけない時期だから、こうして生きている。
モラルを保ちながら理不尽な仕事に向き合うことも、死者の記憶を抱えていくことも、生きていくというのは本当に大変なことだよ。
いつか今背負っているタスクが全て終わった時、自分が満足するかどうかはわからない。けれど、この現世でのタスクを終えたことで、天国か地獄かはわからないけれど、とにかく現世ではない場所に帰っていくことができる。それは非常に良いことで、少なくとも俺にとってはとても待ち望んだことなんだ。
──それは、早く人生を終わらせたいという意味合いでしょうか?
あなた: いや、もちろん自殺願望なんかじゃない。おそらく近代以前の昔の人たちは、こういう風に考えていた人が多かったんじゃないかな。現世というのは決して楽なことばかりではなく、辛いこともたくさんある。無限に生きていれば何でもできるわけでもなく、自分に課せられたタスクにも限りがある。
だから、そういったものが終わったら、現世を終える、人生を終えるということになる。逆に言えば、「生きているということは、まだそのタスクが終わっていない」ということなんだよね。何らかのタスクを抱えていて、それを自分なりのやり方でこなしていくことが、実は求められているんじゃないかと最近は考えているんだ。
ヴィクトール・フランクルの『夜と霧』に、「人生に何かを期待するのではなく、人生から何を期待されているかを知る」という話があったけれど、それに少し似ている。生きているということは、何らかのタスクをこなすことを期待されているということであり、それが生まれてきた理由なんだよね。だから、それに対して自分がどのように振る舞うのかが問われている。
アウシュビッツで辛さに耐えかねて、高圧電流の流れる鉄線に向かって走ってしまった収容者がいたことは、本当に悲しいことだし、あってはならないことだと思う。その人も、もしかしたらどこかで後悔しているかもしれない。でも、そういった経験も含めて、課せられたタスクを何らかの形でこなしていくことこそが、我々が生まれてきた唯一の理由なんじゃないかと思っている。
何が生まれてきた理由なのか、はっきりとは言えないけれど、「今課せられたタスクをしっかりとやっていくこと」。それしか俺にやることはないし、それが一番重要なことだと最近は思っているよ。
Teamsで自分が投稿したメッセージが削除できない、という現象に遭遇した。Teamsのアカウントは個人アカウントで、自分が開設して他のメンバーにも参加してもらっているチームでの話だ。以下の状況や手順は、法人(ビジネス)アカウントには当てはまらないので注意してほしい。また、環境はMacのデスクトップアプリだ。
まず、ワシが遭遇した状況だが、不要なメッセージを削除しようと思ったら、メニューに「削除」がない。(加筆:このチャネルはプライベート。パブリック=全員に公開されるチャネルでは動作が異なる)
メッセージ右端の「…」ボタンをクリックして(❶)、表示されたメニュー(❷)に「削除」が見当たらない。
これを修正するには、まず「チャネルを管理」を表示する。
右上の「…」ボタンをクリックして(❶)、「チャネルを管理」をクリックする(❷)。そして、「メンバーアクセス許可」から削除権限を与える。
なお、Slackのように、投稿後に一定時間が経過したら操作できなくなる、という設定はできなさそうだ。
タイトルはアニメ「さよなら絶望先生」より。とある仕事で、普段やり取りをしない人にメールをしまくったところ、ある人から「このメール、送ったんですけど、どうなってます?」という問い合わせが来た。探してみたが、こちらには届いていない。お客様からの問い合わせにメール返信するときの注意点 | メールワイズ式 お役立ちコラム
インターネットを使って買い物をしたり、商品を探したりすることは、すっかり一般的な行為になりました。それに伴って、お客様がウェブ上から気軽に問い合わせができる「メール窓口」が、多くのウェブサイトに設けられています。 ...
「サポートチケット」がキーワードだった。これなら、いろいろな人からメールが来ても大丈夫だろう。見落とすとか、届かないとかの確率は大幅に下がる。高そうに思うが、オプションを全部省けば月9ドル、1年契約なら年60ドルで利用できる。数カ月だけ、いろいろな人とやり取りして、その後はごく希に入る問い合わせだけ見ていれば済むなら、月単位の契約でよかろう。Zendesk | カスタマーサービスソフトウェア&サポートチケットシステム
顧客に最高のカスタマーエクスペリエンスを届けるための体制を整えましょう。Zendeskのカスタマーサービス製品を活用すれば、あらゆるチャネルを横断して顧客とスムーズにやり取りできるようになり、サポート担当者の生産性が改善されると共に、顧客満足度の向上にもつながります。 ...
こんな記事を見つけた。海外ではたくさん使われているようだ。さすがに国内でも大きなコールセンターを持っていれば、似たようなものを使っているはずだが。海外発のチケット管理システム 5選 - サポートタイムズ
国内ではほとんど認知度がないものの、機能性に優れた海外発のチケットサポートシステムは数多く存在しています。 そこで本記事では、海外発のチケットサポートシステムを5つご紹介します。新たにツールを導入する際の参考にしてみてはいかがでしょうか。 チケットサポートシステムでは、一つのメール問い合わせを"チケット"という単位で管理するため、返信のし忘れや重複送信を防ぐのに役立ちます。チケットごとに「返信待ち」「解決済み」というステータスを付与することで、対応状況を可視化し、漏れのない迅速なメールサポートを実現します。 国内では、 Zendesk という統合的なカスタマーサポートツールのチケット機能が広く認知されているのではないでしょうか。 以下でご紹介するのは、チケット管理機能に特化したサポートシステムです。
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山中さんはここ1年で、多くの優れた編集者に会ってきました。そのなかで知った彼らの仕事ぶりは、「作家の成果物には即フィードバック」「打ち合わせで話題になった事象の関連資料は翌日にも作家へ発送」など、手際よく迅速で気配りも行き届いていたとのこと。しかもそれらを当たり前のように処理していて、あらゆることに対し「普通」とするレベルが高かったのだそうです。「ヒットメーカーは『普通』の基準が高い」 漫画編集者の体験談に大きな反響 - ねとらぼ
10のうち8まで人を信頼する人がもっとも「成功のパフォーマンス」が高く、9以上の無分別なギバーはテイカーに食い物にされるだけであるとする。そして「平均すると、嫌なヤツはうまくやる」が、長い目で見るとその効果は低減していくと結論づけている。
「まず人に与える」を実践してみた話。 | Books&Apps
https://blog.tinect.jp/?p=59279
勝間さんも先日出たばかりの本に書いていたが、とりあえず「まず人に与える」は態度としては、ビジネスの現場でさえ、間違ってはいない。しかし、無限に与える人はテイカーに食い物にされるだけだ。やはりどこかで線を引いて、「ここから先は与えない」「これをやられたら、縁を切る」と決めておかねばならない。
また、「嫌な奴」すなわちテイカーは、長い目で見ると徐々に成功から離れていく。歳を取るほど、人に与える余裕がなければ、人から奪うことさえままならなくなる。大きなことを言って、人を人とも思わず振る舞ってきたやつが、歳をとって丸くなる例と尖ったままで人が離れていく例と、同じくらい出会う。
ギバーなのかテイカーなのかは、おそらく生まれつきか、あるいは子ども時代に決まってしまうのだろう。しかし、ある程度は矯正も可能なはずだと思うのだが、どうなのだろう。

スレ主によると、新入社員は上司から一応のマニュアルを教えられている。周りは忙しいのだから電話くらい取るのが新人の仕事なのに、1コールで取らないためスレ主が2コール目で舌打ちしながら取るという。「なんで取らないの?」と度々問い詰めるも、「はい」「すみません」だけ。それで済むと思っている態度にも「イラッとくる」と腹を立てている。「頑なに電話を取らない新入社員」先輩のイライラに注目集まる なぜ仕事中に自分が教えてあげようとしないのか | キャリコネニュース

実は今、人手は全然不足していない。むしろ余っている。余っているからこそ、賃金が上がらないのだ。
人手は全然不足していない。コンビニの経営者は今、AIやロボットの値段が安くなるのを待っているだけだ。
いやいや、募集してもなかなか採用できない。数年前と比べると、応募者の質が目に見えて落ちた。だいたい応募者が減ってきている。人手が足りていないのは明白だ。そう思っていた。
だが、足りていないのは、人手ではなく「奴隷だ」と岩崎夏海氏は言う。
足りていないのは「人」ではないからだ。足りていないのは「奴隷」である。安い賃金で働いてくれる「奴隷」がいないから、多くの企業が潰れているのだ。
「この給与で、この仕事ができる人がいない(来ない)」ということである。「いくらでも出すから、この仕事ができる人を連れてきて」という状況なら、大半のポジションは埋まる。いくら出しても、その仕事ができる人がいない、というのは芸術家やごく一部の経営者、スポーツ選手など非常に特殊な技能を必要とする仕事に限られる。ワシの仕事なんて、「年収3000万円出す。キャッシュで半額前払いする」と言えば、いくらでもスキルのある応募者は集められる。会社が一カ月でつぶれそうだが。
そして、仕事は減っているらしい。にわかには信じがたいが、よくよく考えてみたら、その通りであろう。
この問題の本質は、「賃金が上がらない」ということにではなく、むしろ「世の中から仕事がどんどんと減っている」ということにあるということが分かる。世の中から仕事がなくなっているから、人々の賃金も下がっているのだ。
岩崎氏はご存じないのかもしれないが、最近はさすがに賃金は上がっている。特にコンビニは、都市部・夜間は時給1200円というのを見かけるようになった。また、同業者では、未経験者でも月給20万円+ボーナスに加えて、何か色を付けないと求人サイトでは目立たなくなっている。
それはともかく、仕事が減っているというのは、部分的にはよくわかる話だ。たとえば、雑誌のライターや編集者は20年前の1/10もいないだろう。当然である。雑誌が休刊したのだから。代わりに、ネットに公開するためのコンテンツに携わる人は10倍くらい、いやそれ以上になっているはず。ただし、求められるものが変わってしまい、ライターであれば、雑誌のライターの数十分の一くらいのギャラで書いている人がたくさんいる。今のネットメディアで1文字10円はかなり高いほうだが、昔、「400字5000円以下では書かない。なぜなら、そういうレートが一般的になってしまうと、みんな困るから」と言われたことがある。さすがに、今はその人もそのレート以下で書いているはずだが。
さて、どうすべきか。まず「奴隷」に頼る会社は、今後ますます人材不足に悩むことになるだろう。経営者は考え方を変えるべきだ。「そんなことを言っても、給与を上げたら赤字になってしまう」というなら、これまでの仕事を捨てて、別の仕事を会社の生業とすべきである。そして、「奴隷」として雇われることに慣れた者は、一刻も早く、沈みゆく船を捨てる決断をすべきだろう。もしそれができなければ、「奴隷」として一生を終わることを受け入れるしかない。
ワシ?ワシは難しいのう。

なんせ、他人様の現金ウン百万円を手にしている。仕事でもこれほど集中しないぞ、というくらい集中して金額を打ち続けた。そして、「合計!!○○万〇〇千と50円!」……「50円!?」
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/213874/110700092/
お金の計算を手書き+電卓でやっている牧歌的な風景を想像して、微笑ましいと思ってしまった。誰もノートパソコンでExcelのワークシートに入力しようって思わなかったのだろうか。
ちゃんと事務処理として片付けるなら、どうすればよいか。ちょっと考えてみよう。
厳密にやるなら、もっとやるべきことがありそうだが(もしやるなら、お金も一緒にまとめないようにして、百人以上の香典を個別の透明な袋に入れるとベター)、キモは通し番号を振ることによる「シリアル化」「データベース化」だ。これを最初に行えば、ほとんどの問題は単なる確認作業になる。
遙洋子がいろいろ大変だったのはいいとして、葬儀会社を経営する知人社長なる人が「香典の合計金額は合わないのが当たり前なんです。」と言い切るのは、どうかと思う。小学生にプログラミングを教えることになったようだが、上でワシが考えたことこそコンビューターと付き合うのに必要な考え方を仕事に持ち込むということにつながる。プログラムは順次実行、反復、条件分岐の3つを基本として成立していると言われるが、ぜひデータベース的思考も取りこんでほしい。

会社の定時が10-19時から9-18時に変更になったんです。
早起きすれば“自分の軸”で生きられる。5時こーじが語る「朝活の魅力」が想像以上だった|新R25 - 世の中がわかるジブンもいい。
https://r25.jp/article/576686873458711430
他のことはともかく、定時が10時始業から9時始業に繰り上がったことは、諸手を挙げて賛同すべきものではないような気がする。地方ならともかく、都心に限っては9時始業と10時始業では通勤ラッシュの混雑度がかなり違う。例えば、中央線で西から新宿へ、埼京線で池袋へ、横浜方面から品川へ、千葉から東西線で大手町へ通っているとしたら、これはもう転職したくなるような違いではないだろうか。
締め切った室内で注意すべきは二酸化炭素濃度らしい。酸素はおいそれと無くなったりしないが、二酸化炭素は濃度が上がるだけで、体調不良や眠気の原因になる。
…と聞いて計測器を買っておいたのを思い出してセットしてみると、なんと1100ppmを超えているではないか!(室内は1000ppmまでにすることが決まっているらしい)エアコンを動かしているので、ずっと締め切っているのが良くなかったのだろう。直前に抵抗しがたい眠気を感じてうつらうつらしていたのだが、二酸化炭素が原因だったのかもしれない。窓を開けて換気したところ、500ppmを割るところまで下がった。
実は、「時間短縮術」として、ものの本に書いてあったり、人々が実践しているものは、「短縮」ではなく、「組み換え」と「置き換え」がほとんどです。
時間短縮術を探る(1) なぜ定時で帰れないのか - ミニプロジェクトこそ管理せよ!:日経 xTECH Active - https://goo.gl/sQRXwR
確かに。「時短」とは結果であり、目的であるが、技術ではない。時短を達成するために必要な作業が「組み換え」であり、「置き換え」であるということか。
ワシ的には、時短を達成するには「(同じ効果を上げる方法を考えて)やらないで済ませる」と「(他人やツールに)代わりにやってもらう」の2つしかないと思っている。「やらないで済ませる」が「組み換え」にあたり、「代わりにやってもらう」が「置き換え」にあたる。ちなみに、仕事を極端に短時間で済ませるには「代わりにやってもらう」を最大限活用するしかない。CEOとか、そんな肩書きの人の書いている本は「とにかく他人にやらせろ」で大半が終わる。大半のビジネスパーソンはそんなことはできないので、Excelをシコシコ使うしかない。
学生・原文)
留学先では外国人留学生の友人を作るようになりました。語学も鍛えつつ、歴史的背景の違いを理解するようにしました。勉強以外でも小旅行を楽しむようにしました。その結果、充実した留学生活を送ることができました。
修正例)うーん、修正例の方にも違和感がある。「したのです」が1文挟んで2回出てきているのは、ちょっと稚拙な感じがする。おそらく、文同士の接続がはっきりしていないのが良くないのだと思うので、書き換えてみよう。
留学先では外国人留学生の友人を作るようにしたのです。語学だけでなく、歴史的背景の違いを理解するようにしました。勉強以外では週末ごとに小旅行に出るようにしたのです。その結果、充実した留学生活を送ることができました。
留学先では努めて外国人留学生の友人を作るようにすると同時に、語学学習にとどまらず、(これこれに関する)歴史的背景の違いを理解するようにしました。そこで気付いたのは勉強だけが充実した留学生活の必須条件ではないことです。また、小旅行の機会を増やすことで、(どんないいことがあったのかを書く)。もうちょっとちゃんとやるなら、それぞれの文がどのように主題に絡んでいるのかをあらかじめ考えると良い。ESは時間勝負ではないと思うので、しっかり流れを作れば、大半の読み手にはスッと入る文章が書けるはず。