Monday, December 03, 2018

GAFAに対して政府がやるべきこと

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IT企業たちは、圧倒的なスピード感で、新しいサービスを開発したり、新たな企業を買収するなどして、拡大を続けている。日本の行政が検討会を開催し、法整備を進めていくという時間軸で、プラットフォーマーたちの動きに太刀打ちできるわけがない。 総務省でのスマホ販売に対する規制もそうだが、お役所が自分たちの立場を振りかざし、規制をちらつかせ、仕事をしている風を装うというのは、良い加減、終わりにしたらどうなのか。 行政の動きは、IT業界の足をひっぱり、イノベーションを妨げる効果しかない。

総務省の「完全分離プラン」で値下げ競争は実現するのか 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.302:石川温のスマホ業界新聞:石川 温の「スマホ業界新聞」(石川 温) - ニコニコチャンネル:社会・言論

以下、プラットフォーマーを巨大なオンラインサービスの提供者と捉えて考える。ハードウェアは、基本的に無料ではないので、規制しやすい。従来の網の目で十分コントロールできる場面も多いので、ちょっと別に考えたい。

巨大なオンラインサービスを提供するプラットフォーマーを思い通りにお役所がコントロールしようと思うなら、それは無理筋である。石川さんの言うとおり、何をやってもお役所の自尊心を満たす以外の効果はなく、社会的に見ればマイナスにしかならない。全体をコントロールするのではなく、現れている問題点を素早く細かく叩いていくしかないのではないか。

セキュリティやプライバシーの問題は当然なのでさておくとすると、アマゾンを除く3社に共通した問題としては利用者へのサポートがないに等しいことが挙げられよう。アマゾンは顧客からの問い合わせには、一応、サクッと回答をよこす。しかし、他の3社は反応が非常に遅い。まあ、大半の問題は取り上げる価値がないのかも知れないが、たとえばYouTubeの投稿者が「広告を貼りたい」と思ったときに問いあわせても、まったく返信がないとかはあり得ない対応だろう。そもそも「広告は、YouTubeから提案します。それ以外は一切広告を出すことはできません」とでも書いてあれば別だろうが、そんなことはない。また、Google検索には、著作権侵害を申告されたページを検索結果から外すが、虚偽の内容による申告で多くのページが検索結果から外されている。

お役所に必要なのは、考え方の転換だ。GAFA(Twitterも含めていいかも)が提供しているサービスはもはや社会インフラであるから、公正・平等・安定が求められる。「なぜこの判断になったのか」が説明できない判断は許されない。「儲からないから、致命的なバグがあるけど直しません」は通らない。「Aさんにはこのサービスを提供するけど、Bさんには提供しない」とするなら、理由を開示しなければならない。「業者が場をあらしまくってるけど、無料サービスなんで対策はしません」は許されない。

オンラインサービスも、いまやインフラである。そう考えることができるかどうか。プラットフォーマーへの規制が成功するかどうかは、そこにかかっていると思う。

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