Wednesday, June 13, 2018

収入をKDPに頼るとき、唯一不安を感じることは

ITmediaITmediaより

Kindle Unlimitedは読まれたページ数に応じて収益が分配される方式で

YouTuberの職業としてのもっとも問題だと思うのは、YouTubeの胸先三寸で収入も将来も決まってしまうことだ。ルールはYouTubeが決めて、YouTuberはそれをひっくり返すことはできない。電子書籍は、さすがにプラットホームはAmazonだけではないにしても、収益力(儲かるかどうか)はやはりAmazonかダントツだろう。その中でも、うまく利用すれば稼げるのがKDPだとのこと。コミックは、制作には時間がかかるが、読むスピードは圧倒的に文字中心の本より速いので、Kindle Unlimited向けだろう。現状の分配率なら、漫画家はどんどんKDPに作品を出して、売れるかどうかを試してみる価値がある。

ただ、いつまで現状が続くのかについては、個人的には若干懐疑的だ。というのは、AmazonがKindle Unlimitedの収益をコミックに重点的に配分している現状を「よろしくない」と判断すれば、例えば文字中心の作品ももっと充実させたいと考えれば、あまり売れないコミックへの配分は切り下げて、報酬を1桁安くし、原資の分配比率を変更するなどの方法を採るかもしれない。そのとき、「じゃあ、別の電子書店に出します」と言えないのが、KDP、特にKindle Unlimitedへの依存の怖さだろう。なぜなら、別の電子書店はKindle Unlimitedの類似サービス(月額サブスクリプションの読み放題サービス)を提供していないからだ。そして、KDPでKindle Unlimitedに出そうかと考えている漫画家は、すでにAmazon以外の電子書店には作品を単体販売で提供済みだろうから、純粋にKindle Unlimitedからの収入が減ってしまうことになる。

だからと言って、後戻りはできない……というのが、出版業界の現状だろう。じっと耐えて餓死するのを待つのか、あちこち歩き回った上で野垂れ死にするのか、どっちを選ぶのかはそれぞれの判断次第。個人的には、マスにリーチする本の数は、もっと少なくなるのが(残念ながら)正しい方向だと思う。そして、業界全体がサイズダウンしていくのが、ありそうな方向性だろう。ただし、それは「紙に印刷して書店に本を並べる」という従来の書籍・雑誌にのみ言えることであり、コンテンツそのものは今後もずっと需要が続く。ネットに繋ぐユーザー全員がゲームばかりしているわけではなく、またYahoo!ニュースしか見ないわけでもない。我々制作側に立つ人間ができることは、まだある。まだ読者に届けるべき情報はある。そう信じて、作り続けたい。

(追記)
たくさん売れないと、誰もコンテンツを作り続けられない。そんな状況はむしろ終わるべきで、もちろん流行作家がいてもいいし、バカ売れする本があったらそれでいいけど、そうじゃない人も生きていける業界に変わっていくべきだと思う。

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