Sunday, April 28, 2019

「頑張ったら報われる世界」は本当に到来するか

Image from Gyazo

どういう事か簡単に説明しておくと、カーナビ等で車がネットと紐付けられているから、例えばドライバーは余計な回り道をしたりして最短ルートを取らなかったりだとかの悪い事をすると一発でバレるようになっている。この事により、タクシードライバーは悪いことができなくなり、結果として中国のタクシーサービスの質は著しく向上したという。

ついにテクノロジーが「頑張ったら報われる世界」を実現させた。 | Books&Apps
https://blog.tinect.jp/?p=59441

中国のタクシー業界については、いい結果が出ているのは確かなのだろう。問題は、これが社会の隅々まで広がり、適用されるような事態が起こりうるのかどうか、つまり「頑張ったら報われる世界が実現する」のかどうかだ。

実際にはそう簡単ではないだろう。中国社会の特殊性──個人情報保護という観点が大きく欠けている──は、さておくとして、世の中には「頑張ったら報われる世界」に対して努力する人よりも、「出来るだけ努力せずに他人を出し抜きたい」と思う人の方が多く、往々にして力を持つ。でなければ、あれほどGoogleの検索結果が汚染されまくることはなかろう。ちゃんとしたコンテンツを作るよりも、ちょっとしたセコい工夫で順位を上げる方が楽だ、と多くの人は知っている。あるいは、食べログの星の数はもっと飲食店の正しい姿を反映して、ミシュランばりの信頼性を勝ち得ているはずだ。食べログを運営するカカクコムは、店舗への悪評価を削除しなくても収益を上げることができる方法を見つけ出していることだろう。

実際には、Google検索の上位が信頼に足る情報源ではないことが多く、食べログの星やレビューはごくわずかな偏ったレビュワーによって意味なく決まる単なる飾りにしか過ぎない。

全てのものがインターネットに接続され正確にデータベース化される事で、善行がキチンと評価されるようになったとしたら、私達の社会は大きく良い方に変わるだろう。

これは論理的には正しい。しかし、そういう社会は決して訪れないだろう。残念ながら、そのような性善説が通じる社会はこれまで実現したことはなかったし、これからも訪れることはない。まあ、シビュラシステム(Wikipedia)でもできれば別だろうが。

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