消費者の前ではアンチテーゼ的存在として振る舞いながら、裏では飲食店からカネを搾り取る──。食べログの業績をそう解釈する業界関係者は少なくない。飲食店側の不信感は募るばかりだが、それでも「食べログの販促サービスを利用しないわけにはいかない」とある飲食店の店主。「そうしないと“表示順”が下げられるんだもの」。
以前、「アマゾンのレビューは死んだ」と書いたが、食べログも実は瀕死の状態だ。なぜか。
レピューは、視点の定まらないレビュアーによって支配されている。特定の地域を重点的に回って、飲食店に対して批判的なレビューを書かないようにすれば、それだけで重視されるような仕組みになっている。点数はずいぶん前からほとんど当てにならず、せいぜい、ぼったくりでないかどうかしかわからない。これならぐるなびの方がマシ、と最近思えてきた。Rettyはまだ役に立つ数には達していないし、医療だけでなく、飲食店選びもネットのゴミ情報に惑わされるようになってきたと言わざるを得ない。
それと別に食べログの問題は、飲食店に通う人に対しては「広告に惑わされず、クチコミで飲食店を選べる」という印象を与えつつ、実際のビジネスモデルとしては飲食店から広告を取っており、広告を出す飲食店に批判的なクチコミは掲載しないのだ。これは残念ながら、サービス利用者に対しては詐欺的行為を行っていると言わざるを得ず、もはや飲食店を選ぶのに食べログを見るのは最初の情報集めの段階ではいいにしても(掲載されている店舗数は多いので、そこは役に立つ)、評価はほとんどアテにならないことを知っておくべきだろう。
アマゾンのレビューが業者によってあらされているのは、アマゾンが対策を正しく施していないのが悪いのだが、アマゾン自身が悪を成しているわけではない。しかし、食べログは食べログ自身の問題だ。ぜひ早く立ち直ってほしい。
No comments:
Post a Comment