Monday, May 24, 2021

AZIK配列を始めます


 一昨年末から昨年頭にかけて新JIS配列を試した。配列はすぐに覚えることができたが、左手に大きな負担がかかるほか、利用中だった蜂蜜小梅配列と干渉し、スピードが全然上がりそうにないので、早々に撤退した。

新JIS配列始めました

数年前から、蜂蜜小梅配列を使っている。左右の親指にそれぞれシフトキーを割り当てる、いわゆる親指シフトの系列に属する配列だ。大変システマティックなのが特徴で、高速な入力より快適で忘れにくい配列を目指している。利用者は100人もいないかもしれないが、マイナー配列のなかでは有名なほうだろう。 ...

その後、蜂蜜小梅配列をずっと使っているのだが、ワシの環境と手に由来する問題がずっと気になっている。

現在、REALFORCE R2のMac版とHHKB Professional JP Type-Sのデュアルキーボードに「かえうち」を繋いで入力している。これに蜂蜜小梅配列を組み合わせているので、打鍵数が少なくて済み、あまり高速に打鍵できないワシの指には馴染んでいる。基本的には不満のない環境なのだが、「かい」(DK)が「を」(D+K)に、「かん」(DJ)が「フォ」(D+J)になるなど、順次打鍵が同時打鍵と判別されてしまうことが気になる。「おやうちくん」をスペースキーなどの代わりにはめているため、そのせいかとも思わないでもないが、どうにももどかしい。「かえうち」の同時打鍵判別設定を変更すればいいのだろうが、厳密に同時打鍵を判別すれば、それはそれで問題が出てきそうだ。

それはともかく、今度、仕事の関係でローマ字入力を数カ月単位で使う必要が出てきたので、いろいろ考えてみた。まずは、ローマ字入力で許せないことを挙げてみよう。

  1. 長音符が遠い
    カタカナ語を入力する機会が多いので、押すまでに他のキーの数倍の時間がかかる4段目のハイフンを長音符として使うのは嫌だ。
  2. 「ん」が面倒
    「nn」または「n」で押す「ん」だが、次に子音字が来るかどうかを一瞬で判断して押し分けるのが推奨されている。しかし、その判断というのが頭のリソースを食っているような気がして嫌だ。かと言って、「nn」に統一すると「進入」「頻尿」などで「nnn」という打鍵が生じてしまい、かなり厳しい。
  3. 「Y」が遠い
    拗音の入力で必須の「Y」キーが遠い。右手人差し指の腱鞘炎の原因になる。自作キーボードでよく見るような、「Y」と「H」が真っ直ぐ上下に並んでいるようなキーボードならいいのだが、通常店頭で売られているのは3段目が左にキー横幅の1/3ほどズレている。そのため、ホームポジションの「J」から「Y」までがかなり遠い。ちなみに、それを解決するために現在の環境では「Y」とコロンを入れ替えている。右手小指で「Y」を押せるのはいいが、コロンが遠いのでプログラミングなどには向かない。
  4. 「っ」が押しにくい
    後ろにくる子音を重ねて打つことによって「っ」を入力できるが、「あっ」「おおっ」のような入力が面倒だ。
  5. 徹底的に非合理的である
    これは言うまでもない。日本語のローマ字入力には全く向いていない。押しやすいキーの使用頻度が低く、押しにくいキーの使用頻度が高い。

それで、ちょっと調べてみたところ、AZIKなら1.2.4.をすぐに解決できることがわかった。AZIKの特徴を挙げてみよう

  1. ローマ字と互換性がある
    大半のローマ字入力のキー割り当てが、そのまま使える。「thi」(ティ)や「dhi」(ディ)は使えないが、主なものは使えるので、どうしてもダメな時は、ローマ字入力すれば良い。
  2. 「ん」は「Q」に割り当てる
    「ん」はかなり使用頻度が高いので、できるだけ近くにおきたい。蜂蜜小梅配列ではなんと右手人差し指のホームポジションである「J」に置いてある。AZIKでは、ちょっと遠いが、「Q」を使う。ただし、よく使われる「たん」「かん」など「ann」部分は別のキーを使う。例えば、「たん」は「TZ」、「きん」は「KK」など。これだけ聞いても、打鍵数が減りそうな予感が強まる。
  3. 「っ」は「;」に割り当てる
    これもかなり助かる。「あっ」「おおっ」などが入力しやすくなる上に、打鍵数が減る。しかも入力しやすい。
  4. 長音符は「:」に割り当てる
    もう少し近くに置いて欲しいと思わないでもないが、4段目のハイフンよりはずっとマシだ。
  5. さまざまな短縮入力が利用できる
    調べてみたところ、覚えやすいものばかりではないが、かなり多くの短縮入力方法が用意されており、それなりに楽になりそうだ。威力を発揮するのは、「ん」がたくさん出てくる単語だろうか。「管弦楽団」はローマ字入力なら「kanngenngakudann」で16打鍵だが、AZIKの短縮入力をフルに使うと「kzgdgakudz」で10打鍵となる。全体で2割程度は打鍵数を減らせる。
    しかも、同じ指で段をずらす運指を減らす仕組みがある。「む」はローマ字では「mu」で1段目から3段目に同じ右手人差し指をずらす必要があるが、AZIKでは「mf」という運指が用意されている。異手打鍵にすることで、負担を減らし、打鍵にかかる時間も減らせる。

短縮入力については、覚えにくそうなものもある。なので、全部を一度に覚えなくてもいい。なんだったら、「ん」「っ」「ー」だけ差し替えてもかなり楽になるだろう。ただ、短縮入力を使いこなすことで、大幅に打鍵数を減らせるので、今回はそこまでの上達を狙いたい。

スタート前にローマ字入力の速度を計測しておいた。e-typingではスコア226、レベルA、WPMで233.19あたりが最高だ。P検タイピングでは86点、準2級なので、タイパーにならない限り、タイピングの練習は基本的に不要だろう。ちなみに、蜂蜜小梅配列ではe-typingでレベルFastが出ている。

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